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2011.09.26 (Mon)

耳なし人魚姫は鍋島藩士の夢を見るか・さやかちゃん

はい,お次はさやかちゃんです。
ほむらちゃんは,ストーリー全体と絡めて書いたからある程度俯瞰して評価できたけど,
正直さやかちゃんは冷静に評価できるか自信ない。



最初この作品を見たときのさやかちゃんの印象は,「不憫…」(シグルイ)の一言だった。
命を賭けたにしてはあまりにも短い活躍,
そしてこれでもか! というくらいネチネチと描写される転落の様子。
「ああもう分かった,分かりました!
 『オマエら夢だ希望だっていってっけど,これがリアルな魔法少女だから。
  身のほど知らないとこういう目に遭うから』
 そう言いたいんでしょ脚本書いた人は!
 よく分かったから,もう止めたげてよぉ!
と叫んでもまるで自重しないストーリー展開に作り手の本気を垣間見た。

作品の中の魔法少女世界のありようを視聴者に知らせるため,
魔法少女の起承転結をキッチリと演じたさやかちゃんは,間違いなくこの作品の主人公。
それがゆえに,親友に幼馴染を取られたり,一人シベリア送りになったりと,
王位争奪編のネプチューンマンよりひどい扱いを受けることになってしまって…。

ああかわいそうなさやかちゃん。
あの淫獣にさえ出会わなければ,人並みの暮らしができたであろうに。



2回目を見始めたとき,やがて来る結末を知っているだけに
第1話とかのノー天気な様子が逆にダメージでかかった。
けど,そのまま見続けていくうちになんだか違和感がこみ上げてきたんだなこれが。

わしはそれまで,さやかちゃんはどこにでもいる普通の女の子で,
ベルセルクばりの魔法少女世界に紛れ込んでしまったのが不幸の始まりだと考えていた。
…? 本当にそうなんだろうか。

さやかちゃんは普通の女の子なのか。
魔法少女にならなければ人並みの暮らしができたのか。
考え出すととまらないのがわしの悪いクセで,
ついついそういう視点で2回目を見始めてしまったのだ。
(やめときゃよかったのに…)



そこで問題です。
友人のためにCDを買いにデパートに出かけたら,コスプレをした同級生に出会いました。
まずいところをあなたに見られてしまったと思ったのか,向こうは殺気立っている様子。
さて,あなたはどうしますか。

①見なかったことにして立ち去る。
②多少引きつった笑みを浮かべながら「なにしてんのアンタ?」と様子を伺う。
③問答無用。消火器をぶっかける。

なぜ③を選んだ
見方によっちゃ「おめーの席ねぇから!」もびっくりのいじめ・いやがらせ問題ですよ!?
教育委員会も動いちゃうから!



これさあ,暁美家の御両親の気持ちを考えるといたたまれないよ。
きっと,御両親は退院明けと転校が重なった自分の娘のことをたいそう心配してたはず。
プレッシャーで倒れたりしないだろうかとか,
友達がちゃんとできるだろうかとか,
学校の勉強についていけるだろうかとか。
それが,夜遅くになって娘が消火器の粉で真っ白けになって帰ってきた日には…。
わしが親なら余裕で卒倒。

おまけに事情を聞いても何も話してくれないだろうし。
とはいえ
「親友を守るためにエイリアンを追跡してました。
 消火器はそのとき勘違いしたクラスメイトからかけられました。
 その娘はやがて自滅するだろうから別に恨んでいません」
とか,本当に事情を説明されたら今度は失禁しそう。



話を戻す。
たぶん,さやかちゃんが③を選んだのはよほど尋常でない雰囲気だったからなんだろうけど,
そういった異様な状況下で何の訓練もなしに的確な行動が取れるっていうのは,
それはそれで異常な人間ではなかろうか
呼ばれてホイホイQBを助けに行くまどかちゃんも大概だから,
それは脚本に対するナンクセみたいなもんでしょと言われたら
はいそうですとしかいいようがない。

けど,多くの人間は,消火器を他人に向けて発射するという発想自体がない,ような。
仮にそれが有効であると頭の中で判断できたとしても,
規範意識というハードルがけっこう高くて実行には移せないんじゃないかなあ。
それをエイヤッと飛び越えて実行できちゃうのは,
さやかちゃんが社会常識よりも自分の直感を優先する人間だからで,
このシーンは彼女の人となりが分かる重要なエピソードなんでない?

普通の人間とか異常な人間とか,その定義にはあんまり興味がないから
ここでは触れないようにするけど,親友のまどかちゃんをして
「思い込みが激しくて、意地っ張りで、結構すぐ人と喧嘩しちゃったり」
と言わしめるさやかちゃんは,実はなかなかの曲者なのでは。



そうやってみると,出るわ出るわさやかちゃんの暴走エピソードが。

「ほむらちゃんはマミさんを見殺しにしたに違いないから悪いやつに違いない
(お願いだからまどかちゃんのフォローを最後まで聞いて!)

「人間のことを道具としか見ていないような魔法少女は悪いやつに違いない
 世は押しなべて悪い魔法少女ばかりで,マミさんだけが例外だったに違いない
(よく見ると,杏子ちゃんに先に手を出したのはさやかちゃんだった)

「恭介くんは音楽が好きだから,CDを買っていけば喜んでくれるに違いない
(乙女の純情に対して,まことにむごい,まことにむごい評価であることを承知で言うと,
 恭介くんが抱いている絶望と将来への不安をまったく無視してCDを与え続けるさまは,
 体調を崩した娘・三重に四足獣の肝を食わせようとする虎眼先生のごとき恐ろしさがあった。
 そして,たまたま恭介くんが人生終了宣告を受けたときにノコノコやってきたせいで
 八つ当たりされちゃうさやかちゃんかわいそう)

「自分はゾンビになっちゃったから,人から愛される資格はないに違いない
(オマエのような活きのいいゾンビがいるか)



耳ついてるのかオマエは!?
(頭をノックしながら)コンコンコンコン,お留守ですかぁー!?
(バックトゥザフューチャー)



この視野狭窄っぷり。
どこかで見たことあるぞー。
そうです前回登場したドミネーティングマザー・ほむらちゃんでした!

この2人,無口なミステリアス転校生とおちゃらけた元気少女というように
ガワは正反対に見えるけど,中身は瓜二つ。

さやかちゃんはほむらちゃんを評して
「どうしてかな。ただ何となく分かっちゃうんだよね。あんたが嘘つきだって事」
「あんた、何もかも諦めた目をしてる。いつも空っぽな言葉を喋ってる。
 今だってそう。あたしの為とか言いながら、ホントは全然別な事を考えてるんでしょ?
 ごまかし切れるもんじゃないよ、そういうの」
って言ってるけど,「何もかも諦めた目」で「空っぽな言葉を喋ってる」のは
いまの自分でしょさやかちゃん!

ほむらちゃんもほむらちゃんで,さやかちゃんにグリーフシード渡すときに
わざわざ足元に投げ捨ててケンカ売ってるとしか思えない感じだし。

どう見ても同族嫌悪です,本当にありがとうございました
まどかちゃんの優しさに惹かれて厄介なのばっかり集まってくるな。

以前のループのときからどうにも仲良さそうじゃなったけど,なんかもう,ねえ。
ここまで相手の心が分かるなら,背後に苦しみが潜んでいることも分かりそうなもんだけど
やっぱそれは自分の醜さが透けて見えちゃうから,相手を思いやるのは難しいんだろうなあ。
中学生(それも切羽詰った)にそれをやれというのは酷か。
年食った今のわしでも難しいぞ。

どうでもいいけど,第8話でほむらちゃんがさやかちゃんに漆黒の殺意を吐露するシーン。
すごくシリアスなシーンなのに,ほむらちゃんいつものようにドチュィーンって
マジカルな音を出して変身するものだからシュールすぎて笑っちゃったよ。
ああこんなシーンでもそんな音出すんだって。



そんなわけで,基本的にさやかちゃんの精神構造は
ほむらちゃんと似たり寄ったりだろうから,その考察は前回を参照ということで省略。
この作品に出てくる娘さんはこんなんばっかりだよ。
固着の対象がまどかちゃんじゃなくて恭介くんになってるくらいか。

というより,ほむらちゃんがまどかちゃんに惹かれていく様子は描写されてたけど,
さやかちゃんが恭介くんのどの辺に惹かれていたのかは推測の域を出ないんだよなあ。
幼なじみ,一番近しい異性であったことが発端なのか,
天才にはなれない凡人として,恭介くんを同一化したかったのか,
それとも恭介くんがイケメンだから狙ってたのか。

一応最終話で「私はただ,もう一度アイツの演奏が聴きたかっただけなんだ」
とか言ってたけど,この娘さんなかなか本心を表に出さないからなあ。
まあ,人が人を好きになるのは理屈じゃないだろうし,
理由があったとしてもひとつだけとは限らないし,
そのあたりは突っ込んで聞かないのが人情というものよ。



しかし,魔法少女になったときの本当の願いが
「恭介くんの復活」と「恭介くんの愛情の独占」の2つだったことは間違いないだろうね。
「フッあたしは死んでいく身 恭介の愛など求めぬ」
なーんて北斗の拳ばりにやせ我慢できるなら,
恭介くんの手が直ったところで満足して絶望したりはしないだろうし。

そういう風にやせ我慢しようとしてし損ねた,
天才になれないわしら凡人の象徴がさやかちゃん,という見方もできるなー。
もし,さやかちゃん=天才に憧れる凡人説を採ると,
さやかちゃんという存在についてある程度筋の通った説明はできることはできる。



第何話だったか忘れたけど,幼年のさやかちゃんが恭介くんのコンサートに
連れていってもらったシーンがあった気がするけど,
あれがさやかちゃんの心の原風景にして目標地点。

さやかちゃん自身に音楽の才能がないことは本人も分かってるだろうから,
目標の達成には恭介くんの成功と,さやかちゃんが恭介くんに選ばれることが必要だ。
女性らしいといってしまうと今のご時世怒られそうだけど,
他者(男性とするか天才とするかは文脈次第)への依存願望が彼女の核なんだね。

んだけど,恭介くんが成功すればするほど,さやかちゃんの劣等感が刺激される…
自分で釣り合うんだろうかという不安が出てきてもおかしくはないよね。
(この時点で両立できない願いって…)



さやかちゃん自身は本来は周囲に気配りもできすぎるくらいできて,
(マミさんが死んだ直後で本人も動揺しているはずなのに,
 仁美ちゃんにそのことで心配をかけないように無邪気にふるまったり)
圧倒的な行動力と周囲を元気付けるパワーがあり,
背が高くてスタイルもいいしおっぱいも大したもんだし,
将来スンゲー美人になりそうという剛の者。

特に,先行き不透明なこのご時世,
何をするにつけてもついつい足を止めてしまうこともあるかと思うけど,
そんな中で彼女の行動力は光り輝いているといってもいい。

そして,直感的に物事の本質を見抜く力。
「知らないんだよ,誰も。
 魔女の事,マミさんの事,あたし達は知ってて,他のみんなは何も知らない。
 それってもう,違う世界で違うものを見て暮らしているようなもんじゃない」
この台詞,ドキリとしたわ。

とまあ,こんなにもいいところがあるのに,あんまり自分の魅力に気がついてる風ではない。

ついでにいうと,恭介くんが天才だったとしても,
人間として完璧かどうかはまた別の問題なんだけど,そこにも気がついている風でもない。

すると,さやかちゃんのどこか頑固で潔癖なところは,
恭介くんに釣り合う人間になりたいという気負いの表れ,
悪く言ってしまうと不安からの逃避の結果が原因のひとつ…といったら穿ちすぎかなあ?
なんか勝手に恭介くんを偶像化して,
うおおおあたしにゃ届かねぇ! でもほしい! って空回りしてる,ような。

いずれにせよ,さやかちゃんの中では,
自分が恭介くんと釣り合うかどうかというのは非常に大きな問題だったんだろう。



そう考えると,さやかちゃんがソウルジェムの秘密を知ったとき
なんであんなに取り乱したのかも分かる気がする。

QBを一方的に心の友認定しているわしの感覚からすると,
魂を抜き取ってソウルジェムに変えました~とか言われても,
魂なんて今まで見たことも食べたこともないし,そんなもんあるのって感じだし,
むしろなんかきれいな石をもらえて痛みまで遮断できるとなれば
こりゃラッキー! ってな具合だけど,さやかちゃんからしたらそうはならない。

正直,QBから何をされたのか,本人もよく分かってない気がするけど,
よく分からないからこそ,さやかちゃんの中にあった不安を激しく呼び起こしたんだ。

もしかして:放射性セシウム

「ゾンビゾンビとお嘆きですが,どこから見ても健康な人間ですけれど?」
という突っ込みは,たぶん届かない。
トルストイだかドストエフスキーだか,
「泣いている人間に対して,泣く必要はない理由を理性的に説けばみんな泣き止むんかい」
みたいな一節をどこかで見た記憶があるけど(何の本だったか,思い出せない!),
まさにそんな感じ。
本人がそう思い込んじゃってるんだから,もうどうしようもない。

ああ,なんか,ここから先はケータイ小説っぽい
流れになってしまってあんまり書きたくないんだけど…。

天才でもなんでもない(と自身で思い込んでいる)自分が,
天才と釣り合う唯一の可能性は,「純潔であること」だった

けれど,「魂抜き取っておいたから!」というQBの何気ない(何気ありすぎだ)一言によって,
さやかちゃんは,QBによって精神的に汚されたと,思っちゃったんだろうなあ。
そして,恭介くんに釣り合わなくなってしまった自分にふさわしい罰を与えようと,
グリーフシードも受け取らず(摂食障害),自暴自棄になって戦いを繰り返す(自傷)。
うわあぁまさに心のアレそのものだよ。

最後の最後に残った道しるべ,夢と希望の魔法少女という偶像も
ショウさんたちの現実アタックで木っ端微塵。
合掌!



しかし,さやかちゃんが運命に翻弄されてばかりの無力な少女かというと
そんなことはなくて,ちゃんと彼女は本懐(Love me do! Look at me!)
を遂げているところがすごい。
自傷の結果(自分の遺体)を周囲に見せて,
恭介くんと仁美ちゃんを恋愛から遠ざけるという方法で…。

な,なんつう行動力。
つめの垢を分けてもらいたいくらいだ。



えー,というわけでー,さやかちゃんの不幸は
我執にとらわれているところから生じているのであって,
過酷な魔法少女世界は不幸の原因の一端であることは間違いないだろうけれども,
魔法少女にならなかったからといって幸せになれるかどうかは疑わしいところであります。



そこでわしが気になるのは,
さやかちゃんはこの欠点を克服して成長できるのか? 
というところ。

中学生のさやかちゃんがこんな性格してるのは,
いってみりゃあ年相応,当たり前の話で,むしろ微笑ましいくらい。
実際,ここまでいろいろ書いたけど,すべて「ちょっと背伸びしたいお年頃だから
の一言で片付けられると思うよ。

だけど,20,30,40…となってこの調子のままだったらどうなるのよ。
自分の感情のままに振る舞い,無自覚に周囲に呪いを撒き散らす
恐るべき魔女が誕生するってことでしょうよ。
人,それを獣という!

なまじ外面は社交的で器量もいいだけに始末に負えないわ。
ワルプルギスもかくやという魔(性の)女になることは想像に難くない。



これ,恭介くんがなんとかできるかなあ?
正直,恭介くんが側にいるだけ,さやかちゃんの劣等感が増すだけなんで
さやかちゃんは恭介くんのこと諦めたほうがいいと思うわ,ホンマ。
(恭介くんの手が治らなかったら治らなかったで,
 さやかちゃんまた無自覚の善意で恭介くんのこと追い詰めるか
 だめんず化するかしそうだし)
とか,人から言われても絶対聞かなそうだな。

さっきさやかちゃんのことを社交的だって言ったけど,それは表層の話であって,
深い付き合いしている人間は少ないんじゃないかな。
欠点まで含めて受け入れてくれてるのって,まどかちゃんくらいなんじゃ。
(だからこそ,「身内」であるまどかちゃんへの愚痴っぷりが半端ない)

さやかちゃんがなかなか本心を表に出さないのも,きれいな自分でいたい=
ドロドロした自分の内面を外に出してはまずいと無意識で判断しているからだったりして。
そして,本心を隠して人と浅い付き合いしかしてないことが
人の話を聞かない傾向に拍車をかけていると。
ほんとにめんどくさい女だな!

あれ。
社交的で器量がいいのにいつまでたっても結婚できない,
交際3ヶ月目に自分の内面を爆発させてしまっているであろう
キャラクターを知っているような気がする。


うーん。
ほむらちゃんがまどかちゃんの言葉で救われたように,
さやかちゃんにもいい出会いがあればねえ。

具体的には,
・さやかちゃんのがんばりを評価してくれて
・さやかちゃんの無軌道な行動力を,社会的に有意義な方向に誘導でき
・前提として,さやかちゃんが言うこと聞くくらいに一目置かれる存在
というパートナーができればなあ。
いや別に全部をパートナーが受け持たなくてもいいから,
こういう人たちとの出会いがあれば…。

勝手な妄想だけど,まどかパパ・知久(専業主夫)がそうなのかなーって思ってる。
というか,まどかママ・詢子(バリキャリ)が社会化に成功したさやかちゃんなんじゃない。
なんか,詢子ママってけっこう口調がガラッパチだし,昔は結構無茶してたっぽくない?
ギザギザハートの子守唄的ヤンキー娘(本当は寂しがりや)と
病弱で心優しい優等生に出会ってお互いに惹かれあい…というストーリーを幻視した。
この2人の物語にしたほうが日本全国の”さやかちゃん”を救えそうな気がしないでも…
ってこれ子供向けでもなんでもない深夜アニメだったね。
それに,そんな作品だったらたぶんここまで有名になってないし,わしも見てないわ。
アララ。



なんにせよ,さやかちゃんには自分のことを見てくれて,
我執の檻を粉砕してくれる王子様が必要
だよ。
たとえスイーツだご都合だと言われようとも,
人魚姫じゃなくてシンデレラあたりの王子様連れてくるべきだった。
さやかちゃんのおっぱいを揉みしだいたのが
あの白い淫獣だけだったなんて,そんなのわしが許さない!

(杏子ちゃんについてはまた機会があれば書きたいと思うけど,杏子ちゃんじゃだめだ。
 彼女もまた満たされた経験がないから。
 共依存で共倒れになってしまう…実際になってしまった)

「恋ひ死なん 後の煙にそれと知れ 終にもらさぬ中の思ひは」
なんていう葉隠世界は,あまりにも美しすぎるゆえにパンピーには無理だし,
勧めるべきじゃあない。
人間は人間らしく!
泥にまみれて楽しい人生!

けど,さやかちゃんはそれをやっちゃったんだよなあ。
幸せってなんだろう。



さやかちゃんが目指した生き方を否定したくはないんだ,
それは昔から憧れていたヒーローの生き方そのものだから。
おれの墓標に名はいらぬと言ったケンシロウや,
大魔王を倒して地上を去るといった勇者ダイや,
愛と勇気だけが友達と言いきるアンパンマンのような。

でも,さやかちゃんにそういう生き方をしてほしいかというと,してほしくない。
人生には,人から認められ,愛される喜びがあるんだと,知ってほしかった。
その上でヒーローの生き方を目指すなら,止めはしなかった。
この複雑な親心,お分かりいただけるでしょうか。



…ゴメンナサーイ,ワタシ綺麗事ハイテマシター。
本音ハコウデース。
ばかわいいところがさやかちゃんの最大の魅力なんであって,
 成長して物分りがよくなったさやかちゃんはさやかちゃんじゃない。
 いつまでもめんどくさやかちゃんでいてほしい。
 だから,最終話のシベリア送りのシーンも,口ではキレイゴト言ってても
 内心は『オマエらこれで別れたりでもしたら化けて出てやるかんな!』
 くらいの恨み節でいてくれないと困ります!(お客様困ります!)」
うわあ台無し!



えー,どういうことか白状しますと,まるで古谷実の作品群の主人公たち
(稲中の前野,井沢や僕といっしょの先坂兄とか)のようないじらしさを持つさやかちゃんは,
わしにとって抗しがたい魅力を放っているのでありますが,
それはほむらちゃんがまどかちゃんに対して抱いているような暗黒のリビドーを
惹起させるものでもあるので,非常にしんどいです。

つまり,「さやかちゃん好きだー」と言うためには,己の心の闇と対峙しなくてはならない。
そして,パラディンでもなんでもないわしには,これに打ち勝つ自信はまったくない(キリッ

というわけで…










ほ,保留!
さやかちゃんの評価,保留!

テーマ : レビュー・感想 - ジャンル : ゲーム

22:40  |  魔法少女まどか☆マギカ  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)
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