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2017.01.10 (Tue)

ダウンロードソフトだからってなめんなよ! 熱血魔法物語

ぼくらの熱血シリーズが帰ってきた!!
野球,サッカー,バスケにドッジボール,
運動会,マーシャルアーツ,時代劇におでんまでこなす
スーパーアスリート(本業は不良)のくにおくんが
今度はファンタジー世界に殴り込みだ!!

いつのまに出てたんだよこんなん!?
いってくれよ買うに決まってるだろ!!



それもそのはず,本作「熱血魔法物語」は3DSのソフト
ではあるけれども,ダウンロード専用ソフトなのだ。

3DSのe-shopは検索機能とレイアウト悪すぎィ!
ページをめくるたびにいちいち待たされるし,
もうちょい一気にドバっと表示してくれよ!
もっと買いやすく! もっと商売っ気出して!

ここばかりはVITAのほうが圧倒的に上だわ…
いや基本性能自体もVITAのほうが上だけど。



それはともかく!
本作では異世界に召喚されたくにおくん一行が
世界を救うべく立ち上がるという,
当世流行の異世界転生モノだ!

という体でいつもどおり腕力ですべてを解決していく。
さすがサッカーにまでダメージがあるシリーズは格が違うぜ。



いやでもゴブリンやゴースト,スライムに
ドラゴンまでがちゃーんと出てくんのよ。
必殺のマッハキックは鉄より硬いドラゴンに通じるのか!?
ファンタジー世界でくにおくんが大暴れ
ってだけでもうテンション上がりまくり!

クリスタルタワーとかザリモル火山とか
それらしい地名が出てくるたびに心が震える。



ゲームの中身はアクションシーンを中心としながら
ストーリーを進めたり買い物したりといったRPG要素もある。
過去のシリーズでいえば「熱血物語」や「時代劇」の系譜やね。

それだけに昔のシリーズを知っている人は
(おそらく知らない人も)何の障害もなく
スルッとゲームに入り込めるだろう!

コントローラにはボタンも増え,やれることも増え,
そして覚えることも増えてとっつきにくいゲームも増えた昨今,
AボタンとBボタンをメチャクチャに
連打しているだけでサクサクボコボコ進んでいく

このくにおくんの優しさが骨身に染みる。

Aはパンチ,Bはキック,
ABはジャンプ(本作はYでも飛べる),
そしてAで拾ってBで投げ!
実家のような安心感。



レベルアップこそないものの,金を貯めて
スキルや装備を買い集めていく形での成長はある。
主人公がくにおくん(本作では剣士クーニー)
だからといって蹴り技にこだわる必要はない,
いろんなスキルを試していくのが楽しいぞ。

くにおくんといえば殴ってひるませてからの投げ,
ダウンさせてからの踏みつけや締めといった
えげつない技が醍醐味
だけれども,本作では
そういう過激な描写は鳴りを潜めており,代わりに
ファンタジーらしく剣技と魔法が追加されている。

これでちいさなお子さまにも安心して遊んでもらえるね!
わしらは小さなお子さまのころに熱血行進曲やって
リアル勝ち抜き格闘が日常茶飯事だったがな!



特に魔法は過去のシリーズにないド派手なエフェクトと
広い効果範囲で本作の象徴的なシステムといえるだろう。
単にダメージを与えるだけでなく,透明になって一方的にボコったり,
地形を一変させたり,分身,英霊召喚とよりどりみどり!
思った以上にファンタジーしててビビるぞ!

一方で,迷ったら序盤に手に入る
マッハキックとじゅうもんじぎりだけあれば
クリアには困らないという親切設計だ。

本作は難易度がそれほど高くはないので,
ギチギチと最適解を詰めていく必要はない。
したがって,「Bボタン連打だけで終わるクソゲー」
などと寂しいことはいわずに,自分だけの
お気に入り技を探す方向で楽しむといいだろう。


ちなみにわしは魔法特化くにおくんがお気に入り。
フレイムワンドでなぎ払ってからのつえスペシャルで削り。
どちらも溜めが必要なので,距離や時間を稼がないと
隙を突かれてやられてしまったりと穴があるのがいい。



それでさ,武器もお店で買えるんだけど,
武器を落とした状態で戦闘が終了すると
そのまま消滅しちゃうんだわこれが。

せっかくお金を貯めて買った武器が
なくなってるのを見たときは目を疑ったよ。

でも許せないという気持ちよりも
「まあファミコンのゲームだしなあ(?)」という諦念と
それ以上に「なんだこれwwwwクソゲーwww」という
笑いがこみ上げてくるのはくにおくんの人徳なのだろうか。

逆に敵が持っていた武器を奪ってそのまま持ち帰れるのが熱い。
そもそも一番最初のストーリーが幽霊退治で,
幽霊には普通の武器は通じない→
幽霊が使っていた武器を奪って倒すという展開なのが面白い。

しゅりけんみたいなレア武器もパクれるのですんごい嬉しいし,
仲間が装備していた武器すら奪えるのが無法地帯すぎて笑う。
(仲間の武器は戦闘ごとに復活するので無限に奪える!)



そうそう,旅の仲間も加わるのだ。
みんなくにおくんと同じくゴーダーとかタッツィーとか
アホらしい名前になってるけど,いつものメンツ。

このゲーム,ストーリーは一本道だけど,
途中のフラグの立て方によって
仲間になるキャラはまったく変わってくる。
ので,実質的に仲間探しがメインの
ゲームといってもいいかもしれない。

仲間は必須ではないが,操作できるキャラを
変更できるので,特殊なスキルを使えるキャラを
仲間にしたら自分で動かしてみるのもいいだろう。
竜一竜二はあいかわらず強いし,
望月は足が速いので町中での移動が楽になる。

仲間によって店の品揃えが変わるという隠し要素もある。
特に五代(ゴー・ダイ)がいると買える「ぼうじゅつスペシャル」は
圧倒的な強さなので狙ってみてもいいかも。



ストーリーはなんだかえらい中途半端というか
続編作る気満々で語られていない部分が
多すぎるのでなんともいえない。
いってみればクーニーウォーズ・EP4といった塩梅。
ラスボスの山田も完全にパルパティーンだし!

ただ,なんか読ませるんだよねこのゲームの文章。
テクノスジャパンの生き残りの人が作っているのか
何なのかはわからないけど,最近のゲームのような
丁寧でソツのないメッセージにはない味がある。

「どっちだって いいじゃん そんなの!
 とは いかないのが このよのなか!!」
みたいな感じでクエストが進んでいくぞ。

本気でファンタジーに徹したらえらい作品が
できるんじゃないかって気もするんだけど,
「ぬひょひょひょ」とか「がくがくーん♥」みたいな
拍子抜けするセリフで自らぶち壊していく
スタイルなのがなんとも。
くにおくんのシリーズとしては正しいんだけどさ!

なまじファンタジー世界としてもいい雰囲気なだけに
合体事故でスライム化してる感がすごい。



最近のゲームらしくクエストもあるんだけど,
お使いが20%で残り80%は怪物退治という
作業感をまるで隠そうともしない清々しさ。

別にやらなくてもクリアできるので
やりたい人だけやってくれということなのだろうか。

本作はメインストーリーを進める以外のあらゆる要素が
「やってもいいしやらなくてもいい」レベルで
調整されているので,ある意味その取捨選択こそが
楽しみ方の肝になってくるのかもしれないな。


無理に全部やろうとして「なんだこの作業ゲー」
みたいに楽しくない思いをする必要はないってこと!



プレイ済みの人間から一つだけいわせてもらうならば,
もしクエストをやるならメインストーリーを進めきってから
手を付けるといいだろう。

移動の重複も避けられるし,後半の街で売っている
強力なアイテムを買い揃えた状態で戦闘クエストに
挑めるので,オレTUEEEを存分に楽しめるからね。

とはいえぜんぶ無視しろというわけではなくて,
戦力不足を感じたら必要なアイテムが買える分だけ
クエストをやるという無理のない進め方がいい

という意味だと思ってくれ!

なお,貴重な指輪がもらえる「あやしいじっけん」と
さらに貴重な回復呪文が使えるようになる「ひっさつわざ」
だけは必ずやっておいたほうがいいだろう。
どちらも序盤のネイダードで受注できる。



逆にゲームのすべてをしゃぶり尽くさないと
気がすまないという人間にいっておく!

本作のクエストをすべてこなして得られる報酬の
合計は約250,000G,そして最強装備である
「ごだいのぼくとう」&「ぼうじゅつスペシャル」
の値段は215,000G!!

これが手に入ったらお前さんは
熱血魔法物語マスターだっ!!!
うまくやりくりするんだな!



もちろんいいことだらけではなくて,
はっきりいって課題が多い作品ではある。

街が広いのにフィールドに一発で戻れるようなコマンドがないとか,
誰がクエストの関係者か分からないので全員に話しかけないと
いけないとか(NPCに!マークとかフキダシをつけてほしかった),
仲間枠が2人分しかないので新たな仲間を
加えるにはいまいる仲間を外さないといけないとか,
しかも外した仲間は基本的に二度と戻ってこないとか,
これだけたくさんのスキルがあるのに仲間の装備は
いじれないし他プレイヤーとの協力プレイもできないとか,
タッチペン対応してないせいで戦闘中の装備変更に手間取るとか,
宿屋よりも高い料金設定で存在意義を失っているレストランとか,
やたらとフィールドのエンカウント率が高いうえに
ザコ敵を倒してもほとんど実入りがないとか,
拾ったアイテムが売れないとか,
2周目への引き継ぎがないとか,
欠点を挙げていけばキリがない。

予算がないのか実験作なのか作り込みが甘く,
テクノスジャパンが作っていたファミコン時代の
シリーズのほうが完成度が高いのではないかとさえ思う。

もっと気合を入れて作れよ! 
と思う人も当然出てくるだろう。



しかしこの気軽さは現代にあっては稀有なものだ。
ゲームを進めていくとあまりにもあっさりと
終わってしまうので驚かされるかもしれないが,
数時間できっちり終わってくれるというのが
このシリーズの良さではなかったか。

気軽に始められて気軽に終えられる。
だからこそ手に取りやすく,気がづくと
結果的には膨大な時間を遊んでいる…。

現代のコンシューマーゲームは大作化が著しく,
何十時間何百時間もユーザーを掴んで離さないぞ
という意気込みもあらわで,なんというか遊ぶ側にも
覚悟が求められるものが少なくない。

そんな中で,「ハイ今回はこれでおしまい!
 気が向いたらまた遊んでくれよな!」
といわんばかりのあっけらかんとした作りには
ある種の思いやりさえ漂っているように感じられるのは
わしがBボタンの押しすぎで疲れているからだろうか。



なにより開発のアークシステムワークスは
クソゲーもかなり出しているが
様々なジャンルのゲームに挑戦している
いまどき珍しい意欲的な企業でもある。
これを応援しない手はないよな!

続編が出たら大化けするぞこれは!
帰ってきたくにおくんに恩返しをするときはいまだ!

テーマ : レビュー・感想 - ジャンル : ゲーム

00:17  |  その他ゲーム  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

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