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2012.10.07 (Sun)

セブンスドラゴン

めちゃくちゃ面白いわけじゃないんだけど,
たまにふと思い出してやりたくなるゲーム,セブンスドラゴン。

このゲームは,DSでも珍しい2Dフィールド型ドット打ちRPG。
より端的にいえばドラクエ型世界樹の迷宮
という説明でもなんとなくお分かりいただけるように,
ファミコン~スーファミ時代のRPG好きにはたまらないゲームだぜ!
…と思って無防備に食いつくと中に砂利が入っててゲッとなったりする
そんな作品です。



一番引っかかるのはストーリー。
なんちゅうか,無宿無頼のならず者たちが,
「世界のピンチで飯がうまい。
 ドラゴンを狩りまくって荒稼ぎだあぁぁ!」
とばかり無茶苦茶やってたらいつの間にか世界を救ってたみたいな,
魔界塔士サガやメタルマックスのようなある種のピカレスクロマンを期待していたら,
実際には「うちの王様に見初められたからお前たちは英雄認定,
さっさと世界を救ってこい(強制)」と変なメガネに居丈高に命令されて,
延々世界を救うお仕事に従事するお使いゲームだったという。
おいいいぃぃぃ!

開発者のインタビューを見ると,マイトアンドマジックやファンタジー
(大昔の洋モノRPG。ファイナルファンタジーとは別物)を意識してたそうだけど,
当時のあの素朴で力強く,しかもフリーダムな雰囲気がどこにあるのか!?
なぜお役所で仕事を受理しないと物語を進めることすらできないのか
「オレは人助けのために戦ってるんじゃねえ!
 金もいらねえ!
 そこにドラゴンがいるから戦うんだ!」
という狂気の存在をなぜ許してくれなかったのか!?
これなら,初めから主人公たちがどこかの国に所属する
志願兵だったりした方が,まだしも納得して物語が進められたわ。

実際には,主人公たちはせいぜいが職にあぶれて
ハントマンなるヤクザ稼業を目指した若者たちという設定なんだけど。
それが,実績皆無にもかかわらず問答無用で英雄認定されるので違和感マックス。
逆に,大言壮語しておきながら雑魚ドラゴン1匹倒せない
ライバルギルドだの歴戦の戦士たちだのはなんなんだ。

小物臭あふれまくりでちっとも存在感のないラスボスといい,
唐突に始まり唐突に終わる人類決死の抵抗といい,
よくもまあここまでプレイヤーのモチベーションを下げられるものだと
逆に感心してしまう。

うーん。
懐かしいゲームの名前が出てきたから,
それらに匹敵する名作だろうと期待しすぎてしまったせいかなあ。
いつ手足がもげるんだろうとか期待していたわしが悪かった,スンマセン。
(ファンタジーはダメージが蓄積していくと手足がもげた)



じゃ,なんでこのゲームやってんのかというと,
パーティ編成とスキル取得の組み合わせを考えるのが楽しいから。
このゲームの楽しさはこの一点に尽きる。

特に複数のパーティメンバーの活用によって生まれるコンボ技が強力で,
それを見つけていくのが楽しいのだ。
たとえば,メイジの○○ヴェイル+ナイトのガーディアンで
「味方にカウンター能力を付与」
「敵の攻撃をナイトに集中させてカウンター連打」
とか。
攻防一体になって最強に見える。

敵を一方的に攻撃できるローグのトリックオアトリトと
プリンセスのプリンセスリアクトなんかは,
あまりにもワンサイドゲーム過ぎてこのAAを思い出す。

EXTRA TURN! 咎罰鞭打!
    パーン _, ,_  パーン
パーン_, ,_  ( ・д・)  _, ,_パーン EXTRA TURN!
  ( ・д・) U☆ミ (・д・ )
   ⊂彡☆))Д´>>1 ☆ミ⊃  パーン 咎罰鞭打!
    , ,∩彡☆ ☆ミ∩, ,
  (   )  パーン (   )
 パーン      パーン
 EXTRA TURN! 咎罰鞭打!



中盤以降,慣れてくれば大抵の敵は瞬殺できるようになるので,
このゲームにおけるパーティ編成・スキル取得は
「どうやったらクリアできるか」
という唯一の最適解を探すためではなく,
「どうやったら快適にゲームが進められるか」
「どうやったらオレTUEEEできるか」
「プリンセスだけでクリアしたい!」
という,いわばプレイヤー自身の快適解を探すためにあるといえる。


戦闘中,特定の条件を満たすと1ターンに複数回行動できるようになる
「リアクト」というシステムは,利用しなくてもクリアできるけど
決まるとンギモヂイィィィので,まさにこの思想の象徴かな。

実際にヒーラー4人で毒殺パーティとか,一人旅とか,
変わった編成でもクリアできるようになっているので,
やりたいようにやらないか

初めて遊ぶ人は,ナイトとメイジとヒーラーさえ入れておけば困ることはないよ。



ただ,戦闘に関してもえらい罠が潜んでいたり。
具体的にいうと以下の点。

・ 雑魚敵のエンカウント率が異様に高い
・ 戦闘時にはレベル差補正がかかり,
  敵より味方のレベルが高くなると途端にヌルゲー化する
・ 同様に,敵より味方のレベルが高くなると取得経験値が漸減していく


これが何を意味するか。
何も考えずに進めていくとレベルが上がりすぎてしまい,
「結果の分かりきった」「実入りの少ない」戦闘を延々繰り返すハメになるというわけ。
つまり,つまんない作業の繰り返しになって飽きる

中ボスとしてドラゴンがウジャウジャいるんだけど,
これも全部倒していくとこの現象が加速する。
はっきりいって,このゲームのキャッチフレーズである
「全ての竜を狩り尽くせ」自体が壮大な罠

バカ正直に全ての竜を狩っていくと,本来強力なボスとして
設定されているであろう帝竜ですら完全な消化試合になる始末。

逆にいえば,敵よりもレベルが低い状態で挑む際のドラゴンたちは,
極めて強力で莫大な経験値がもらえる「おいしい敵」になる。
すると,もし手応えのある敵とスリル溢れる戦いがしたいならば,
できる限り戦闘を避けるように物語を進めるのがいいということになる。
もしくは定期的にパーティメンバーを入れ替えるとか。
これは,このゲームで遊ぶプレイヤーにとって
最も重要な情報だと思われるので,
これから遊ぶ人がいたらぜひとも覚えておいてほしい。

雑魚敵の出現率はスキルないしアイテムで減らし,
画面上に見えるドラゴンは全て避ける。
万が一全滅を喫した場合には,彼我の能力・行動パターンを検討し,
戦術でのカバーが困難だと判断される場合のみレベル上げを行う。

こうやって進めれば,戦闘でだれることは少なくなるはず。

ソードマスターヤマトじゃないけど,
ソフトのパッケージでは全ての竜を狩り尽くすように
煽っているようだが,実はほとんどの竜は倒さなさくてもクリアできる
(反転)ので,
安心して逃げるといいよ。



雑魚がうじゃうじゃ出る&レベルさえ上げればゴリ押しできるという仕様は
戦闘であれこれ考えるのが苦手なプレイヤーに対する救済措置とも取れるから,
一概に悪いとはいえないかもしれない。
けど,通常のエンカウント率を下げておいて,
ドラクエの「くちぶえ」のように
戦いたい時だけ敵を呼び寄せられるスキルで
対応したほうがスマートだったんじゃないかなあ。

たぶん,雑魚敵と戦っている間にドラゴンが戦闘に乱入してきてさあ大変!
というシチュエーションを演出するために
敵との遭遇率を上げたんじゃないかと思うんだけど,大抵の場合
「恐ろしい」よりも「かったるい」になっちゃうんだよね,特に後半ほど。

好意的に解釈すれば,
ゲーム前半ではドラゴンたちの圧倒的な攻撃力に一喜一憂するスリルが楽しめ,
ゲーム後半ではそれまで構築してきたパーティ編成・スキルを活かして
圧倒的な火力でドラゴンたちを蹂躙するオレTUEEEが楽しめるという感じかな。
1本で2通りの戦闘が楽しめるなんて,なんとお買い得なんでしょう。(棒)



そんなわけで,戦闘にも飽きてくると,
最終的には「フロワロ」という毒の花を
踏みつぶしていく作業が一番の楽しみになってくるんだなこれが。
たぶんフロワロには結構な数のプレイヤーが拒絶反応示してるだろうけど。

フロワロは,敵が(文字通り)世界中にまき散らした毒の花で,
これが咲いてる地域では人間はラリラリしちゃうわ
動物は凶暴化しちゃうわで正しく世界の脅威の象徴なんだけれども,
これに覆われて真っ赤だったワールドマップが
綺麗サッパリになっているのを見ると,
「ああ,人類の脅威を取り除いたなあ」と誇らしい気分になれる。
冒険の結果がひと目で分かるという視覚的な効果は絶大だ。



かわいらしい味方キャラクターのイラストに惹かれて買ったライトユーザーには
凶悪なドラゴンと不便極まりないUIが牙をむき,
古き良きRPGを期待して買ったオールドユーザーには
ヒロイズムの欠片もないストーリーとヌルすぎる戦闘が牙をむくという,
誰にとっても何かしら引っかかる作品なんだけれども,
それだけ多くのユーザーを一度に相手しようとした心意気を買うべきといえよう。
このご時世,2DフィールドのドットRPGなど死滅したに等しいのだから。

というより,この「惜しさ」がある意味この作品の最大の魅力なのかもしれない。
「ああ~ここが○○だったらもっと面白かったのに!」とか
気になってしまってついつい遊んでしまう。
アイテルとエメルはこんな姿してたほうがSFぽくてよかったのに,とか。
このゲームの素材でゲームが作れる,
セブンスドラゴンツクールとか作ったらそれなりに売れそう。



セブンスドラゴン(特典なし)セブンスドラゴン(特典なし)
(2009/03/05)
Nintendo DS

商品詳細を見る

テーマ : レビュー・感想 - ジャンル : ゲーム

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