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2015.07.18 (Sat)

強すぎた運営

「『ラグナロクオンライン』に足りないのは、ばかです!」
~もしオンラインゲーム運営者がドキュメンタリー番組に出演したら




こういう内情が知れる記事は大変貴重なのでありがたい。
わしにとっては,個々のゲーム内エピソードの
解説をされるよりもよほど興味を惹かれるな。



前々からずっと疑問だったんだよ。
なんで運営チームは対人戦をやたらと推すのかってさ。
スキルの盗作くらいでしか使われることのないPvルームを見れば,
対人戦それ自体に興味を持つユーザーなど
ごくごくわずかにすぎないだろうことは明らかなのに。

対人戦がROを牽引してきたなどと息巻いても,
対人ギルドに所属しているユーザーですらも
ギルドに所属することで得られる金銭的・社会的リソース
(育成・金策のしやすさ)を目当てにする者が多数で,
同じだけのリソースを他のコンテンツで放出していれば
そちらがROの牽引役になっていた可能性は十分にあるのに。



仮説は立てられる,仮説は。
運営にとって対人戦中心のゲームデザインにすることはおいしいビジネスだからだと。
対人戦は一度実装してしまえば新規マップを投入する必要もなく運用コストも安くて済むし,
対人戦に入れ込むユーザーはロイヤルカスタマーの割合も高いだろうし,
たまの仕様変更で強職を入れ替えれば課金アイテムの需要は簡単に創出できる。
穿った見方をすれば,あるいは合理的に考えれば,そのような推論も不可能ではない。



だが,どうもこういう記事を読んでいくだに,それだけではない面があるようにも思える。
ひょっとしてこの人たち,純粋にROの対人戦が好きなのではないか?
”善意”でその面白さを広めようとしているのではないか?
退屈で単調なレベリングはそこそこに切り上げて,
エンドコンテンツにおいて戦略的で奥深いROの真の楽しさを知ってほしいと。

そして,そんな”優しさ”こそがユーザーとの間に大きな乖離を生んでいるのではないか。
特に,いまのROについていけずに去っていったユーザーとの間に。



たしかに対人戦はモブ相手の狩より変化のある,
刺激的な戦いを楽しめるのだろう。
その楽しさを知ってしまうと,途中経過にすぎない
レベリングは色あせて見えてしまうのかもしれない。
だが,多くのユーザーは,そういった激しさを求めていない…いなかった。

対人戦は,前提となる装備が大きなハードルとなって
新規参入を阻んでいるという話もあるが,
この点は今やそれほど大きな問題にはなっていないだろう。
プロンテラ軍シリーズの実装などにより最低限の必須装備は入手しやすくなっているし,
キャラクターのレベリングはかつてないほどに楽になっている。

問題はより根源的なところにあったのではないか。
もはや大多数が社会人であるユーザーにとって
休日の夜に準備も含め3,4時間も拘束されるのは酷であるとか,
なによりユーザー同士で戦うことへの忌避感であるとか。



運営とユーザーのすれ違いは彼らが無能だからではなく
むしろ有能すぎたからこそ生じていたのではないか。
こうして内情が徐々に知れるようになり,そう思うようになりつつある。

RO随一のヘビーユーザーでもある運営チームは,
ライトユーザーが抱いている障害を簡単に飛び越えてしまったのではないか。
多くのユーザーは,運営チームや突出した対人層ほど有能ではないし,貪欲でもない。
負けて悔しい,次は勝つ! と食い下がるだけのガッツもない。
対人戦がやりたくてROを始めたわけでもない。
バリオでうめぇwwwwGHMDでうめぇwwwwwしているだけで十分なのだ。
そんな彼らにとって,運営の”善意”は余計なお世話以外の何物でもなかった。
対人戦を前提に調整されたスキルはバランスが崩壊したものとしか見られなかった。
結果がこの惨状なのだろう。



たしかに対人戦はおいしいビジネスなのかもしれないし,
それに慣れ親しんだ人間からすればレベリングなど
幼稚園児の砂場遊びに等しいのかもしれないが,
しかし大多数のユーザーがついていけないのなら
それをメインに据えるべきではなかった。
レベリングを目的から手段へと貶め,
ばら撒きイベントで陳腐化させるべきではなかった…。
人数あっての,日常の活動あってのMMOなのだから。

結局はR化すべきでなかったというところに行き着いてしまうし,
いまさらそれを蒸し返してもどうにもならないが,
わしとしては事実の一端を知ることができて嬉しく思うよ。
運営はやる気がないわけではなかった。
ただ,強すぎたのだ。
あるいは,誰でも臨時に夢を託したわしと同じく,
自身が楽しんだ対人戦に希望を繋いでしまったのか…。



課金はおろかログインすらしてないのに
こんなに楽しんじゃって悪いね,わはは。
知ること,それがわしの楽しみだからな。
そういう面ではROの面白さはまったく色あせていない。

テーマ : ラグナロクオンライン - ジャンル : オンラインゲーム

22:05  |  未分類  |  トラックバック(0)  |  コメント(7)

Comment

量たっぷりの楽しい記事でした!運営チームの気持ちがわかると見え方が変わりますね。
私はキャラクタードットや敵モンスター、町並み、音楽とか、雰囲気全般が好きです。
引退してた時たまたまコンロン町のBGMを聞いて、すぐにカプラ前の景色が脳裏に広がりました。「あの時私はあそこで生きていた」と感じられるくらいのめり込んだのを思い出します。本当に素晴らしい世界です。

最近、古いROの知り合いが「のんびり久々にやりたい」と言ってきた時に「今更こんなゲームやめといた方がいいよ」と返したのを後悔してたり。観光案内ぐらいすればよかったなあ
熊。 |  2015.07.19(日) 23:45 | URL |  【編集】

対人戦が低コストで利益を出せるというのはまた、面白い見解ですね。
結局それを考えると、ROはやはりビジネスなんだなという所に至るんですよね。
ゲームである前にビジネス。ビジネスは即ち営利業。利益を出してナンボ。

もっとも、そのお陰でガンホーがうるおい、ゲーム自体が存続しているわけだし、一概に悪いと言えないのも事実なんですよね。
りゅう |  2015.07.20(月) 00:16 | URL |  【編集】

熊。さんこんばんは。
2Dドットがヌルヌル動くこと,クリック移動であること,そして上質なBGM。
最後のひとつはともかく,前2つは今となってはROでしか味わえないんだよねー。
TOSさんがどう出てくるかはわからないけど。

知り合いの方は人生を有意義を使うことができたわけで,とてもよいことをなさったw
とはいえ,実際,本腰入れずにのんびりやる分にはいまのROはとてもいい仕上がりになってると思う。
ブレイザブリクなんか楽園だ。





りゅうちゃんこんばんは。
わしとしては運営が稼ぐためのGv推しなんだとずっと思っていたんだけど,この記事見たらなんかどうもそれじゃないような感じだなって。
わし含めてみんなボロクソに叩いてるけど,実のところガンホーって商売下手というかあんまり稼ぎに拘泥してない面もあると思うんだよね。
するともう対人推しとの運営とはイデオロギー対決になってくるわけで,余計に困ってはいる。

課金する人はキャラが強くなって喜んでるわけだし,悪いことなんかなにもないんじゃない?
しいていえば,こんだけワールドがあるのなら課金/対人の有無をワールドごとに分けてくれればよかったかな。
そしたらわしは無課金無対人のワールドにいって世界は平和に。
えか |  2015.07.20(月) 01:14 | URL |  【編集】

言われるとそうなのかもなと納得してしまう。
対人あるからスキル調整が簡単な話じゃなくなるっていうのは、ほんとそう。

個人的に対人は対人ですきだから、ないならないでさみしいし、
かといってする層としない層が乖離しちゃうこれまでの流れだと、
結局賑わわなくって楽しくないしで、難しいとこだなあとw
中間層の穴埋めなんてやってくれると個人的に嬉しいんだけど、
それも対人しない人にとってはちょっとうざいんだろうなあとかw
ろく |  2015.07.21(火) 01:43 | URL |  【編集】

元々は対人戦も含めたゲームデザインだったけど、サービス開始から実装まで間隔が開いたのもユーザーに受け入れられなかった原因の一つかもしれませんねー
あとは、日本以外ではネトゲ=対人戦ありきの前提かありますが、日本のユーザーはドット絵やお手軽さなどを目当てにこのゲームを始めた背景も大きかったのかな、と個人的には思うのです

GvGがRO衰退の最大要因であるのは私も同意です
砦にアメが多過ぎたかと(神器やギルド宝箱など)
それらがGvプレイヤーたちの傲慢さを産んだり、不正なども横行したり…
対人戦をしないプレイヤーとの確執も出来たりと、私個人としてはあまり良い印象を持ってないですね
実際にそういった場面にも遭遇しましたし
ざくさん |  2015.07.21(火) 12:45 | URL |  【編集】

Gvをしたい人なんて一部であるにも関わらずGvを推す。

その理由は、Gv勢はまったり層に比べてリアルマネーを落とす割合が多く、ガンホー的にはGvをエンドコンテンツとして据えることでこれを大きな収益源としたい。
そのため、GvTE実装や装備のハードルを低くしたりで、まったり層を何とかしてGvに引っ張りこもうとしている。

そういう運営の方針もあるのは間違いないでしょうが、一方で運営には対人戦の素養が高い人が多いという見方はなるほどという気がしました。

ところで、私はノンポリですが、これはなんだか日本の政治の縮図にも見えてきました。
少数派ながらROを収益面で(おそらくは)支えているGv勢は日本の若者。
多数派でありながらあまり収益面では貢献しないまったり層は日本の老人。

現実では我々は若者で、老人の方向を向いた国の政策に失望していて。
日本の未来て大丈夫か?みたいな不安を漠然と感じている若者。

反面、ROではGv勢(若者)向けの政策が多く、実は運営はROの未来を真剣に考えている・・・

なんて、そんなことを思いました。

aihara |  2015.07.21(火) 14:17 | URL |  【編集】

ろくさんこんばんは。
たぶん,一般フィールドと対人フィールドで別個にスキル調整してればベストだったよね。
しかし,韓国ROとも違う,日本ROでも複数の仕様が混在しているとなれば,開発のグラヴィティが音を上げるだろうなというのはさすがにユーザーでも分かるかな…。

運営と開発が異なる,ROのかなりの問題点はここが原因になっているだろうし,ガンホーとしても悔しかったんだろうなと。



Gvはレーサーを排除したのがまずかった気がする。
あれで完全に「ROは遊びじゃない」になってしまった。

なんだかんだいってROの対人戦も(暇防衛さえなければ)そこまでつまんないもんじゃないし,トレーニングエディションを日曜の本戦と同時開催して「本職」を締め出した上で,アイテムの持ち込みを禁止して全部レンタル品だけで戦うとかにすれば,今からでも中間層は生まれる気がする。
砦によってはノビオンリー,一次職オンリーみたいなのも作ってみたりしてさ。
元本職のご意見やいかに。





ざくさんこんばんは。
ざくさんさんとお呼びしたほうがよろしいでしょうか?

そうそう。
これは古参の意見になってしまうけど,αテストは完全ソロゲー,βで二次職が出てきて役割分担のPTプレイゲーになって,数年後に2-2が出てきてようやく対人戦という流れだったから,対人戦やるゲームという発想はまったくなかった。
なにより,当時は選択肢がなくて,UO,EQ,リネ,ディアブロよりは始めやすそうくらいの気持ちしかなかった,まさに仰るとおり。

たしかに宝箱の中身をうまくしすぎたのがまずかったね。
対人戦そのものを楽しむよりも利権の意味合いが濃くなってしまったし,宝箱だけで戦費を賄えるようになってしまったんで週末1dayユーザーが激増してゲーム内のコミュニティが崩壊してしまった(これはどちらが因果関係の端緒になっているかは分からないけど)。

結果的にこのテコ入れのおかげで課金アイテムの売上も減ったんじゃないかと思うと,運営も壮絶な自爆をしたなと。
そこまでして対人戦を保護したかったのかな?
この入れ込みようはホント謎だった。





aiharaさんこんばんは。
そう,わしも最初は商売のためのGv推しだとずっと思ってたんですよ。
しかし,これは掲示板情報で胡乱ではあるのですが,課金アイテムの売上はブレイザブリクがダントツだそうで。
そしてブレイザブリクでは対人戦はあまり盛んではない。
つまり,課金アイテムの需要創出効果でみると,新ワールド創設>対人戦の可能性もある。

それにもかかわらず対人戦をここまで推すのは,なにか別の事情…たとえば運営チームの個人的な感傷とか…の可能性もあるのでは? という気がしているんですわ。
普通の会社ならありえない判断ですが,ガンホーは「合理性にとらわれない」と公言している会社ですし,実際にあまり合理的に動いていないw



ネットゲームにおける社会の縮図感は強く感じますね。
これは大変に面白い観点だと思います。
時間があれば別記事にて返答させていただきたく。
えか |  2015.07.22(水) 01:37 | URL |  【編集】

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