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2016.02.24 (Wed)

誰がガチャを望んだのか?

しかしガチャとかいうゲーム業界の癌,いやゲームの皮を被った
ただのギャンブルはなんとかならんもんかな。
オンラインゲーム協会だかなんだかしらんけど,筆頭のガンホーが
この有様では自浄能力など期待できそうもないからなあ。

コンプガチャのときに消費者庁が「あまり目につくようだと潰すよ?」って
予告してたのに,「じゃあコンプじゃなきゃいいんですね!」って開き直る始末だし。
そういう問題じゃないっての。

グランブルーファンタジーの一件でいよいよ
行政が本気出すかなと思いつつも,どうなることやら。



ほんとこの件に関しては行政の対応の遅さが事態を悪化させてたな。
そりゃ稼げるならゲーム会社はガチャやるよ。
適当な絵師と声優捕まえてきてガチャ回させるだけのゲームが
何年,何十億も掛けて作った大作コンシューマーゲームより
何倍も稼げるっていうんならみんな飛びつくわ。

でもそれはスマホゲーがコンシューマーゲーより
面白いからじゃなくて法制度の不備が招いた結果だよね。
スマホの圧倒的な普及率も要因のひとつではあるけど,
ギャンブルが絡んでなかったらここまでひどいことにはなってないよね。

ゲームはクールジャパン政策のメインだから
水を差したくなかったのかもしれないが…
ゲームとギャンブルの取り締まりはまったく別の問題だろうに。



ここまでガチャが,F2P,P2Wがゲーム業界を侵食したあとで
一斉に取り締まろうものなら業界自体がボロボロにならないか
そっちが心配になってくる。
一度F2Pに慣れてしまったユーザーが売り切りの
コンシューマーゲームに金を落とすようになるとは思えないし…。

ガチャはギャンブルだからよくないとかいう感情論以前に,
価値あるものに金を払うという文化,ゲームという文化自体が
破壊されてしまった。
ゲーム会社もまともにゲーム作るのがアホらしくなってくるだろうし,
文化の衰退という側面が一番恐ろしい。


もう我慢ならん,同志よいまこそ
ゲーム業界の明日のために立ち上がろう!
ガチャ死すべし慈悲はない!!



と,ここまでガチャを叩いてきたわけだけど,
かつての売り切り型のコンシューマーゲームが健全で
F2Pが不健全なのかという点も検討が必要なのかもしれないな。

1本数千円もするソフトを買う行為も十分ギャンブルではないか?
いまのようにネットで検索すれば評価やPVがすぐ出てきて
クソゲーを回避できるならともかく,”当時”の情報源はせいぜい
クラスメイトの噂くらいで,地雷を掴まされることも多々あったはずだ。

そもそも,一基数十万~数百万もするようなACの筐体を買い漁っていたゲーマーと,
諭吉さんをズラリと並べてガチャを回しまくる廃課金ユーザーの差はどこにあるのか。
1プレイ200円の格ゲーはよくて,同額のガチャはよくない理由はどこにあるのか。
素人目には,充分に発達した科学技術と魔法の差異を見分けるよりも困難なように思える。
冗談はともかく,規制の難しさがここにある。

”我々”には分かる,”我々”には。
だが,「これはよいゲーム! これは悪いゲーム!」と
石川賢のグルグル目でまくしたてたとして,
それを国会議員に,PTAに,そして
一般市民に理解してもらえるのだろうか?
おそらく彼らはこういうのではないか。
「ゲーム死すべし慈悲はない」



また,ユーザーがそこまで高品質のゲームを望んでいたのかという点もある。
売り切り型のコンシューマーソフトに顕著な「製作期間の伸長」
「高騰した開発費」はそのままユーザーに跳ね返ってくるわけで,
売り手買い手双方ともに背負うにはずいぶんと重いものになっていなかったか。
FF15ってわしが生きてる間に発売されるのかな?

他社製品との差異化や技術革新それ自体を目的化してしまい,
スマホで操作できる洗濯機だの何だのいらん機能をつけまくって
(しかもその開発コストは消費者に転嫁される)
消費者から相手にされなくなった日本の家電のように,
旧来のゲーム業界のビジネスモデルは多数派のニーズに
適応できなくなっていった結果自壊したといえなくもない。

ゲームこそ人生という”我々”とちがって,世間様にとってのゲームは
単なる暇つぶしか,せいぜい友人と共通の話題にするための
コミュニケーションツールのひとつにすぎないから,
そこまでの性能はいらんしただで遊べるならそれでいいやってなるよな。

SFCのころは1本1万超えのソフトが何百万本も売れてただろうって?
この20年でどれだけ給料が下がったと思ってるんだ!



一方,売り切り型からF2P…フリーミアムモデルへの移行は,
ゲーム購入までのリスクが買い手から売り手へ移行した
と見ることもできそうだ。
買い手はそのコンテンツを十分に気に入るまで金は払わなくてもよいわけで,
むしろ以前より地位は向上しているともいえる。

これは消費者にとって不利なシステムといえるだろうか?

何も知らない子どもが勝手に課金しまくって…という点が問題となるならば
ペアレンタルコントロールのような外部技術でウェブサイト閲覧等も含めて
包括的に対応できる(すべき)であろうし,ガチャ自体を規制する必要がどこにあるのか。
景品表示法は欺瞞性が強いカードあわせ…コンプガチャこそ全面禁止
しているものの,射幸心を煽るビジネスモデル自体を規制してはいない。


なにより,ガチャの廃課金層のメインボリュームゾーンはいい年した大人…
20代~30代の男性とはっきり分かっているのだから,ゲーム業界には自ら
「わかりました,未成年はガチャ禁止で結構です」といってしまう手もある。
そのとき規制は根拠を失い,ガチャ自体は野放しになってしまうかもしれない。
それでいいのか?

そうではなく仮に射幸性の強さを問題視して法律を改正するにせよ,
競馬やパチンコが大手を振って闊歩している…
そういった社会通念が形成されている日本において,
ガチャだけを全面禁止にするような論理を構築できるだろうか?

パチンコのように規制で雁字搦めにし,旨味を減らして
存続させる…という枠にはめ込むのがせいぜいだろう。
それは,ゲーム業界からギャンブルを追放できたと胸を張れるほどの成果だろうか。
何もないよりはましという程度で手を打つか?



むしろ気になるのは,なぜ売り手は自らが不利になるような
ビジネスモデルを選んでしまったのかという点だ。
現時点ではほかの会社もやっているから基本無料にしないと勝負にならない
という話になってくるだろうが,原初の流れははたしてどこにあったのか。

→東アジア圏では海賊版が出回りすぎて
  コンシューマーゲームは採算が取れない(~2000)

→海賊版ができないオンゲ作ろう(2000~)

→月額固定の古参オンゲが幅を利かせていて
  新規が参入しづらい(~2005)

→基本無料にして人を釣ろう,収益はアイテム課金で(2005~)

→スマホきた! これで勝つる!(2011~)

だいたいこんな感じだろうか?
おおまかにいえば中国のせいなのだが,一昔前の(いまも?)
ゲーム業界がマジコンや違法DLに頭を悩ませていたところを見るだに,
技術革新に伴う世界的な潮流(「ネットに落ちているものはタダ」)として
いずれはやってきた流れだったのかもしれない。

要するに売り手としても苦肉の策で始めたことなので,
それを拝金主義だの資本主義の豚だのいわれても
ちょっとかわいそうかなっていう…。

射幸心を煽ることはいうまでもなく問題だが,そうでもしない限り
金が落ちてこなくなってきているというゲーム業界の苦境にも
思いを馳せない限り,この話はうまくいかないような気がしないでもない。
これはゲームに限らず,音楽,映像といった”ネットの洗礼を受けた”
コンテンツ産業全体にいえることでもあるだろうが。

ただでさえゲーム業界は博打みたいな傾向があるのに,
コンシューマーソフト時代にはあったような定価販売という
見通しすら立ちにくく,重篤患者を引き当てられるかどうかの
ガチャ頼みということになれば,(トップ数社を除く)ゲーム会社としても
経営が投機的になりすぎてあんまり嬉しくないんじゃなかろうか。
一部の廃人依存の焼畑商法では顧客層が
やせ細っていくのは目に見えているわけだし。

チキンレース状態になってて,内心ガチャに対する
規制を一番望んでいるのはゲーム業界だったりして。
お上にいわれちゃどうしようもないので
1からやり直しますって株主にも説明つくだろうから。
(つくのか?)



結局,ガチャがよいものだとも悪いものだとも断言しきれない。
わしのゴーストは法的規制を強く囁いているけれども,
でも実際にそれが必要なのか,有効なのかも分からない。
なにより,誰かが望んでやっていることなのかどうかすら分からない。
誰も望んでいないような気すらしている。

減収と月々のスマホ代支払のダブルパンチで
ゲームを買う余裕がなくなった一般ユーザー,
技術革新によって既存ビジネスモデルを陳腐化してしまったネット,
経済観念の破綻した廃課金層,動きの緩慢な行政,
法の未整備を奇貨として搾取に走る倫理なき企業,
ゲーム業界の明日などどうでもよく,
売上にしか興味がない冷徹な投資家…
悪者探しは楽しいかもしれないがあまり有益ではないだろう。

どちらかといえばそのエネルギーは,新たな,適正な
ビジネスモデルの構築に向けたほうがいいのではないか。

今現在ガチャとゲーム業界を取り巻く環境では
警察-消費者庁という刑事スキームの話題が活発だが,
業界の活性化,適正化にはむしろ経産-外務のような
経済スキームの取組が重要になってくる気がする。

たとえば,このまま焼畑商売を続けていけば
遠からず日本でのガチャビジネスは成立しなくなる。
そうすると海外に出ていかざるをえないわけだけど,
海外では規制が厳しいので日本のガチャは
まずそのままの形では提供できない。
ローカライズにあたってゲーム自体が
「まともな形」になっていくことになる。

世界全体のほうが当然パイがでかいんだから,
いまのうちから行政が海外展開を強力に後押しすることによって
自然とビジネスモデルが浄化される流れにしていく…とかさ。

そういう話はすでにあったりするのかな?
わしが知らないだけ?
00:29  |  未分類  |  トラックバック(0)  |  コメント(5)

Comment

プレイヤー側のわがままが
そのまま自分達に反射してきた結果ですかね・・
映像作品やゲームなど
芸術とゆう分野にそれに見合った報酬を渋った結果
「報酬を支払うに値する作品がでてこない」
と口をそろえて皆でバッシングの嵐。

自分は、アニメータとゆう仕事で業界にいますが
「映像作品」にどれほどの労力がかかっていて
それを楽しむことが出来るとゆう「価値」は
動画サイトなどの繁栄でとにかく無視されています。
これについてよく言われるのが
「そもそもタダでなければ、こんなもの見てもいない」
です(´・ω・`)カナシイモノデス

ゲーム業界もその傾向が見られはじめたとき
「課金制度」の中毒性をつかい人をつなぎとめました。
そのゆがみが確実に今表れてきています

「幸福が与えられて当然」とゆう現在の日本
お医者「様」と敬意を示した美しい心は去り
現在では患者がお客「様」になり果てました。

アニメやゲームで得られる快感を
「こんなもの」といえるような
さらなる快楽をタダで得ようとする、まさに癌的思考

この癌的思考を押さえるために
「課金」とゆう癌的手段が必要になってしまったとは

皮肉なものです・・・・・・。
カント |  2016.02.24(水) 06:08 | URL |  【編集】


深い考察ですね。
基本無料でガチャを収益の柱とする、というシステムは良いようにも見えるし悪いようにも見える。
しかしながら私のゴーストも何かしらの規制は必要だと囁いています。
問題が起きている以上、野放しにしてはいけない。


カスタマイズは○○通り! 様々なキャラが! 声優が! とゲームの内容ばかりを宣伝し、その入手方法には触れないが、もちろんいざ手に入れようと思えばギャンブル性の強いガチャ。
一見健全なゲームの顔をして近付いてきて気付いたらいつの間にギャンブルに手を染めていた、という手口が私にはとても引っかかりますね。

支払いも現金ではないので、子供だけではなく大人も重課金に陥り易い。
生活がままならなくなるほど使い込む、借金までする等の話もよく聞くし、単に個人のリテラシーの問題と片付けられない気がします。

ただ、ゲームからガチャのようなギャンブルを追放するのはやはり難しい気がしますね。業界的には、儲かって違法じゃないならガンガンいこうぜって感じなので、身を持ち崩す人が溢れて問題視されて、ピンポイントで法規制するようなウルトラCでもあれば多少は。。


ガチャ1回で500円、いわゆる10連なら5000円。5000円をゲームで使うって今までなら結構大変なことだったはず。それがいまや青天井。あまりに過度なギャンブル性に、金額上限や課金のCTが要るんじゃないの……という気もしてきます(もうあるんだろか)。
我々はゲームをしたいのであって、ギャンブルをしたいわけではないんですよね。

多くのギャンブルは勝てば儲かり、胴元は損をしますが、この手のゲーム内ギャンブルは胴元の懐は全く痛まないってのも何だか引っかかる所です。

ガチャはギャンブルだってことを喧伝し、注意を喚起しつつ、そこで得られた金の何%を国に納めるとか、使い道を管理して公営ギャンブルのように固有の法律ができてもいいんじゃ、なんて。
性質的には機械を相手にする分、パチンコに近いんだと思いますが(パチンコはグレーゾーン)。


ちょっとズレましたね。


aihara |  2016.02.24(水) 10:47 | URL |  【編集】

カントさんこんばんは。
カントさんはアニメ業界の方だったのね。
アニメはもともとテレビで見て興味を持ったというユーザーがほとんどでしょう。
金を払って作品や業界を支えるという意識が育ちにくい構造をしていて,ゲームよりもはるかに厳しい状況なんでしょうね…。

アニメ業界の円盤商法,ゲーム業界のガチャも,一部の大手が目立っているので叩かれやすいけど,業界全体としては藁をもつかむ思いでやっているというのが実情なんじゃないかという気がするけど,どうなんだろう。
業界全体に金が行き渡るようにするのが大手や行政の役目なのではないかとは思うんだけど…。

苦心して作った作品がそんなふうにいわれたら本当に悲しいね…。
現代社会に敬意と感謝が不足しているというのは強く感じる。
逆にいうとこれがキーワードなのではないかという気もする。
社会全体にこれらをうまく配置することで,たとえば納税(所得再分配)の機能なども飛躍的に向上するのではないかという期待がある。





aiharaさんこんばんは。
規制は当然だし,そうなることは確実として,その後どうなるかを見据える必要があると思う。

我々は苦労して運営を動かしてROからBOTを駆逐したけれども,次にやってきたのはクジパッケ地獄だった。
課金アイテムによって運営はゲームの寿命を切り崩すことになり,BOT業者は職を失い,ユーザーは過疎に苦しむことになった。
あの戦いに勝者はいなかった。

いままたゲーム業界からガチャを取り上げたとき何が起こるか…誰かが未来に繋がる導線を示さない限り,さらなる悲劇が待っているのではないか。
我々癌畜はそのことを知っている。
過去の悲劇を世間に伝え,新たな,適正な道を示すのが我々の使命じゃないですかね。
えか |  2016.02.25(木) 00:46 | URL |  【編集】

>いままたゲーム業界からガチャを取り上げたとき何が起こるか…誰かが未来に繋がる導線を示さない限り,さらなる悲劇が待っているのではないか。
我々癌畜はそのことを知っている。


まさに。現状から想定される未来は暗いものですが、単に規制したところで想定される未来もまた明るいものにはならないですね。
いま求められているのは、企業とユーザの両者が得をするような新しい健全な(?)スキームですが、我々ができることは、悲劇を伝えること、ゲームの本来の楽しさを声に出すことくらいなのでしょうか。
aihara |  2016.02.25(木) 18:21 | URL |  【編集】

aiharaさんこんばんは。
そうなんですよねー。
結局わしらが切れるカードって買う買わないの2枚だけですからね。
いいと思う商品を買う,当たり前ですけどそこからですかねえ。

警鐘として癌畜の無残な末路を喧伝するのもいいかもしれないけど,なんか辛気臭くてやだなw
えか |  2016.02.26(金) 21:03 | URL |  【編集】

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